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保坂司
【資格】2級施工管理技士/1級フローリング技能士/木製床管理者/体育施設管理士/有機溶剤など【仕事】床職人歴20年のベテラン、体育館床・スポーツフロアはもちろんのことマンションや公共施設の床工事を数多く手がける。現在も職人&営業で奮闘中。【想い】ビジネスパートナ様と共に伸びゆくために取り組んでいきます。【本人より】為になる記事を精一杯書いていきますので読んでいただけたら嬉しいです。より良い提言・より良い提案ができるよう更なる知識の向上に励みます。

体育館仕上げまでに使われる床の材料と、その特徴とは⁉

床下地から仕上げまでに行われていること

今回は、体育館床に使われている材料とその特徴を解説させていただきます。
体育館の床は仕上げ材と床下地で構成されており、そのほとんどが現場において組み立てられたうえ、フローリング表面に塗装が施されているのが一般的です。

床下地

これまで、体育館床下地には、木製床下地が主流でしたが近年はほとんど使用されておりません。
これに代わり、昭和45年頃から鋼製床下地が使用されるようになり、現在、体育館専用のものとして体育館鋼製床下地構成材がJIS規格で定められました。
この鋼製床下地には、組床式と置床式に分けられます。

組床式鋼製床下地

土間はコンクリート、支持脚・大引鋼・根太鋼で構成されており、体育館に最適な強度・弾力性・緩衝性能に優れています。
各部材が鋼製なので、激しいスポーツにも耐えられる床下地であり、耐食・防虫・不燃性を有し、様々な用途や環境で長く使用する事が可能です。
また、クッションゴムを使用しているため、支持部の床面弾力性、緩衝性が均一です。

置床式鋼製床下地

土間はコンクリート、床パネル・調整ボルトで構成されています。
床パネルは厚み20・25mm、910×1820mmパーティクルボードです。
ボード両面には防湿シートが貼られており、品質にばらつきや反り、狂いがありません。

捨張合板

鋼製床組後、仕上げが直張り根太工法でない場合は、捨張合板をします。
厚みは12mm以上、普通合板1類、コンクリート型枠用合板、構造用合板で耐水性能を有し日本農林規格合格品を使用します。

仕上材

体育館の仕上げ材として多く使用されているのがフローリングです。
このフローリングには様々な工法がありますが、体育館では普通張り工法と特殊張り工法が使用されています。
主に、単層フローリング・複合フローリングが使用されます。

普通張り工法

下張りの上に接着剤を塗布し、フローリング材を張りつけ釘止めするものです。

特殊張り工法

普通張り同様、フローリングを貼りつけたのち、フローリング表面に木栓(ダボ)穴を開けてビス留めし、接着剤を塗布した木栓(ダボ)を埋め込むものです。

サンディング・ウレタン塗装

フローリング貼り込み後、全面をドラムサンダー等で平滑に研磨し素地を作りスポーツに適したポリウレタン樹脂塗料を下塗り・中塗り・上塗りの工程で塗装します。
このポリウレタン樹脂塗料による塗膜は、木材を保護し美観を保つとともに適切な滑りを確保する重要な役割があります。

コートライン・競技ライン

コートラインは、ウレタン中塗り・上塗り工程の間で各競技の指定する寸法・色にて書き込みます。(サンドイッチ工法)コートラインの数が多すぎて見ずらいといった場合は、3~4色程度として
使用頻度の低い競技はコーナーポイントにしておくのも良いでしょう。