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保坂司
【資格】2級施工管理技士/1級フローリング技能士/木製床管理者/体育施設管理士/有機溶剤など【仕事】床職人歴20年のベテラン、体育館床・スポーツフロアはもちろんのことマンションや公共施設の床工事を数多く手がける。現在も職人&営業で奮闘中。【想い】ビジネスパートナ様と共に伸びゆくために取り組んでいきます。【本人より】為になる記事を精一杯書いていきますので読んでいただけたら嬉しいです。より良い提言・より良い提案ができるよう更なる知識の向上に励みます。

床下地にはどのような性能が必要なのか⁉

体育館の使用目的は昔と違い多種多様になってきています。

体育館の使用目的はスポーツ競技のみならずイベントなど多種多様になっています。

バスケットボール、バレーボール、バドミントン、ダンスや器械体操、コンサート会場、または展示会場として幅広く利用されています。
床はこれらの利用にも耐えうる仕様でなければなりません。
下地の場合には強度などが必要です。

また競技として使われる時には、壁や屋根と違い、荷重が掛かるなど特別な環境です。
跳躍時には、適度な弾みがあり、着地時には足腰に負担がかからないような程よい柔らかさが必要であり、振動を適度に押さえるだけでなく早く止まることも求められます。

コンサート・イベント会場、展示会などの使用において、イベント時の車両などの進入、仮設観覧席の設置など当初計画されていなかった重量物などを乗せる場合もあるかと思います。
その際は、床の状態を調査の上、対応できるように改修を行う必要があります。

多目的に使用する場合には、特別な仕様、構造の製品が採用される傾向にあります。

鋼製下地に求められること

ちなみに、わが国では昭和45年頃から体育館の床に鋼製床下地が採用されるようになりました。
体育館の床に求められるものは、積載荷重、衝撃性、弾力性、硬さ、仕上がり床面の平滑性などにあります。
昭和60年に床性能の標準化が要求されたことで、JIS A6519(体育館用鋼製床下地構成材)として規格が制定されました。

このJISでいう体育館とは、一般体育館、剣道場、柔剣道場、柔道場となり、主に緩衝材の硬さによるもので分類されています。
☑ 構成材の品質としては、組み立てられた構成材は、仕様上支障のあるねじれ及び変形があってはならない。
☑ 調整ボルトは、接する床基盤の不陸高さの調整ができるものでなければならない。
☑ 構成材の鋼材の呼び厚さは、大引にあっては1.6mm以上、床パネルにあっては1.2mm以上、床パネルにあっては合板、パーティクルボード、サンドイッチ合板などを用いその厚さは支持板を含め20mm以上とする。
☑ 緩衝材は、防振ゴム、金属製スプリング、ダンパーなど十分な耐久性を有するものとする。
☑ 構成材は、適用試験項目によって試験を行い、適合しなければならない。
といった厳しい基準を満たした部材で構成されております。

すなわち、一般体育館及び柔剣道場床の耐久性(鉛直積載及び繰り返し衝撃試験)と安全性(弾力性及び硬さ試験)の仕上げ材も含めた性能の基準を満たした部材で構成されており、品質が保証されているのです。