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体育館フローリング貼り施工要領
体育館の床工事はどんな流れ何だろう!?
そんな方も多いと思うので木根太下地や鋼製床下地、スポーツフロアフローリング貼りの施工要領を掲載します。
まずは床下地からご覧ください
木根太下地
大引き又はそれに準ずる受け材上に組まれる木製根太組みの下地で、貼り込むフローリング(又は下地板)の強度に応じた根太間隔(300又は303㎜以内が望ましい)に正確に割り付けをする。
剛性及び平滑、乾燥性等を満たした床下地の品質、精度とする。
根太の接合部は、必ず緩みなく平滑に固定されていること。
鋼製床下地
金属又はそれに準じた部材を用いて構成される床下地で、組床法とパネル工法に分類され、一般的に体育館等に用いられる。
支持脚によって床地下地のレベル調整機能があり、剛性及び平滑、乾燥性を満たした床下地。尚、鋼製の根太組は、特殊な例を除き下地合板を付加することで、下地機能を構成する。
体育館用フローリングの工法です
体育館用フローリングエ法/フローリングボード(ノリ釘併用工法)
規格
この仕様書でいう規格品とは、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律施行規則」第9条において準用する第7条第1項の規定に則り、平成20年6月10日に改定された、フローリングの日本農林規格に基づく格付の表示(JASマーク)のある以下のものとする。
人工乾燥したフローリングボード、合板複合フローリング、単板積層フローリング、大型積層型式複合フローリング
加工
要求度の高い床に適用する為、特殊加工したものとする。
表面加工は平滑な仕上げとし、裏面の加工はV溝又は角溝加工とし、実はぎ加工その他は所定の強度加工を施した製品とする。
寸法
標準寸法は下記とする。
厚(㎜) | 幅(㎜) | 長(㎜) | ||
15.18 | 60~110 | 240上乱尺 |
下貼り
(1)下貼り板/下貼り板は下記とし、指定による。
合板:構造用合板、普通合板I類のJAS規格合格品で厚さ12㎜以上とし、指定による。
バーティクルボード:JIS5908-2003・Mタイプ又はPタイプで、日本硬質繊維板工業会の下地用パーティクルボード規格表示のものとし、指定による。
(2)釘・ピス/留め付け用釘の長さは下記とする。
タッピングビス25mm以上、スクリュー釘36mm以上
(3)接着剤/接着剤は下記とし、指定のある場合はそれによる。
鋼製床:不使用
乾式二重床:接着剤はJIS A5536-2007(F☆☆☆☆)に適合する下記の種類による。特記或いはフローリング製造者の指定があるときはそれによる。
ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系
※酢酸ビニールエマルジョンは使用不可とする。
(1)割り付け
下貼り板の長手方向と根太又は置床と直角に交わる方向に置き、継ぎ手は根太芯又は置床芯とし、合わせ目は短手の芯で合わせる。いわゆる縦レンガ貼りとする。
(2)留め付け
工法がノリ釘併用工法の場合、タッピングビス又はスクリュー釘打ち込みは下図①とする。根太ピッチ300mmの場合35ケ所、360mmの場合30ケ所とする。
工法がビス打ち工法の場合、タッピングビス打ち込みは下図②とする。根太ピッチ300mmの場合21ヶ所、360mmの場合18ケ所とする。
(3)注意事項
ビス頭又は釘頭が下地面より突起しない様、捨貼り板面に頭が沈み込む迄打ち込むこと。
隠し釘
フロア釘(スクリューネイル)、フローリング用ステープルの何れかとし、特記或いはフローリング製造者の指定があるときはそれによる。
工 法
(1)工法概要
特殊加工されたフローリングボードを下貼り板の上に接着剤を全面塗布し隠し釘打ち工法とする。
(2)貼り込み
貼り込みに先立ち割り付け等の準備を行う。一般的には室内中央から両側に貼り進め、中央部にはセンター材(側面両雄さね加工)若しくは其れに代る材(雇いさね)を用いる。
下貼りに接着剤を塗布(㎡当り300g以上)する。
(3)隠し釘留め
釘打ちは根太の種類に応じて下記とする。
木根太床:根太上に根太ピッチに合わせて打ち込む。
鋼製根太床:根太位置を避け300mmピッチ程度で下貼り板に打ち込む。
乾式二重床:300mm程度のピッチで下貼り板に打ち込む。
(4)エキスパンション
壁際、敷居際、幅木等には適切な空隙を設けて、施工後の環境変化による床の伸縮に対するエキスパンションとする。
エキスパンションゴム、コーキング等を行う場合は指定による。
体育館用フローリング工法/フローリングボード(ビス留め工法)
規 格
66頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)規格に準ずる。
加 工
同上加工に準ずる。
寸 法
同上寸法に準ずる。
下貼り
同上下貼りに準ずる。
隠し釘
67頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)隠し釘に準ずる。
ビ ス
ビス留めに用いるタッピングビスの長さは板厚の2倍程度とする。
接着剤
66下貼り(3)接着剤に準ずる。
工 法
(1)工法概要
特殊加工したフローリングボードを下貼板に接着し、隠し釘と仕上げ面よりのビスで留め付ける。
(2)貼り込み
68頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)工法(2)貼り込みに準ずる。
(3)隠し釘留め
同上(3)隠し釘留めに準ずる。
(4)ビス留め
ビス留めは下記による。ビス留め用下穴はφ8~10mm、板厚の1/2以内の深さとする。
ア.木根太、鋼製根太床:ビス留め用下穴は根太上、フローリングボード表面雌さね内側15mm程度に開ける。ビス留め用下穴中心にタッピングビスを電動ドライバーでねじ込み、根太を充分に締め込む。
イ.乾式二重床:ビス留め用下穴は360mm以内の等間隔に上記にならって開ける。ピス留め用下穴中心にタッピングビスを電動ドライバーでねじ込む。
(5)木栓
ビス留め用下穴は木屑等をよく除去した後、接着剤を充填後木栓を打ち込むか、接着剤を塗布した木栓を打ち込む。接着剤は酢酸ビニル系木工接着剤を用いる。
(6)エキスパンション
68頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)工法(4)エキスパンションに準ずる。
体育館用フローリング工法/複合フローリング(大型積層型式)ビス留め工法
規 格
合板複合フローリング(大型積層型式)とは66頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)規格に則り、集成材調の挽板表面材を台板合板に接着加工し、さね又は相じゃくり加工した床材。
表画材
表面材は4~8mmの挽板とする。
加 工
要求度の高い床に適用する特殊加工したものとする。加工は四面本さね又は長手相じゃくり短手本さね加工の組合せとする。室内中央部からの貼り始め用の側面両雄さね加工のセンター材も用いる。
寸 法
厚(mm) | 幅(mm) | 長(mm) | |||
直貼り工法 | 18~21 | 290~455 | 1,800~1,820 | ||
根太貼り工法(下貼りなし) | 27,30 | 290~455 | 1,800~1,820 |
標準寸法は下記とする。
接着剤
66頁下貼り(3)接着剤に準ずる。
ビ ス
ビス留め用タッピングビスの長さは板厚の2倍程度とする。
直貼り工法
(1)工法概要
68頁工法(1)工法概要に準ずる。
(2)下貼り
66、67頁下貼りに準ずる。
(3)割り付け
貼り込みに先立ち割り付け・仮置き等の準備を行い、木材の材色が偏らない様に調整する。一般的には室内中央から両側に貼り進める。
(面積が狭い場合は片面から貼り込んでも艮い)。
中央部にはセンター材(側面両雄さね加工)を用いる。
中央部貼り始めの基線は、根太と直角にレンガ(干鳥)貼りとなる様に割り付ける。床材の長手方向の接合部(エンドマッチ)が根太からはみ出さない様に留意する必要がある。置床の場合は床パネルの接合部、下貼りの接合部に重ならない様に留意する。
(4)隠し釘
67頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)隠し釘に準ずる。
(5)貼り込み
下貼りに接着剤を㎡当り400~600g塗布する(フローリングを留め付ける迄に接着剤が硬化しない範囲に留める様注意)。割り付けに倣いフローリングのジョイント部分に段差、隙間等が生じない様密着させ、長手側面の表面を傷つけない様に雄さねの付け根から45℃角で隠し釘を打つ。釘頭が雄さねの付け根からはみ出さない様に釘頭をポンチ等でよくおさえる。
(6)ビス留め
接着剤硬化前にビス留め出来る様留意し、ビス留め用下穴を開けタッピングビスを用いてよく締め付ける。留付位置は下図の通りフローリング幅に対し根太上2箇所。ビス留め用下穴はΦ9~9.5mm、深さ4~5mmとする。
(フ)木栓
68頁フローリングボード(ビス留め工法)(5)木栓に準ずる。
根太貼り工法
(8)エキスパンション
68頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)工法(4)エキスパンションに準ずる。
(1)工法概要
根太貼り工法は木根太、鋼製根太材に直接フローリングを接着、隠しビス、仕上げ面よりのビス留めとする。
(2)割り付け
69頁直貼り工法(3)割り付けに準ずる。但し、下貼りが無いのでフローリング現物をもって行う方が望ましい。
(S)接着剤塗布
フローリング製造者指定の1液型ウレタン接着剤を、根太鋼の天端に盛り上がる様に押し出す。塗布量は根太300mmピッチで200g/㎡程度とする。
(4)貼り込み
接着剤を塗布した根太上にフローリングを並べ、凸相じゃくり部の付け根から45°角で根太に仮留のタッピングビスを打ち込む。更にフローリングを張り込む際に、ジョイント部分に段差、隙間が生じないよう製造者指定の接着剤を、凸相じゃくり部に塗布して貼り込む。
(5)ビス留め
69頁直貼り工法(6)ビス留めに準ずる。
(6)木栓
68頁フローリングボード(ビス留め工法)工法(5)木栓に準ずる,
(フ)エキスパンション
68頁フローリングボード(ノリ釘併用工法)工法(4)エキスパンションに準ずる。
仕上げ工事
研摩の概要
表面未仕上のフローリングにおいては、貼込み完了後、キズ・汚れを取り除き、塗装の素地作りのために研磨を行う。単層フローリングは、標準として荒掛け、中掛け、仕上掛けを行う。複合フローリングは。必要に応じて研磨を行う。
塗装の概要及び種類
床塗装は.ポリウレタン樹脂{酸化硬化型(油変性)、湿気硬化型、2液(主剤・硬化剤)型水性ポリウレタン樹脂}、オイルステイン〔着色〕、ワックス{油性(水性を除く)}、フロアーオイル、自然塗料等とし、指定による。
(注)体育館等スポーツ施設のフローリングには、すべり防止のためワックス塗りは、避けること。