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体育館床ウレタン・ワックスどちらが適切!?
体育館で競技中に剥離した床板による事故があったこと、、まだ記憶に新しいという方もたくさんいるのではないでしょうか?
消費者安全調査委員会では、こうした事故について、原因調査の申出を受けました。これをきっかけとして、消費者庁の事故情報を収集したところ、平成18年から平成27年までの間に申出を含めて上記のような事故が7件発生していました。
その中には、木片が内臓にまで達したという事例もありました。
その要因
これらの要因の一つに、日常のメンテナンス方法があげられます。
事故が起きた多くの体育館では、床面の塗膜の損傷・摩耗によるフローリングの劣化、キズ、割れ・ささくれ、隙間・段差などが生じていたものと思われます。
では、こうした床面の不具合の原因はいったい何でしょうか。
木材は、周囲の温湿度の影響を受けることで、空気中に含まれる水分を取り込んで膨潤したり、放出して収縮する性質があります。
木材が急速に乾燥すると、木材内部の水分の分布に偏りが生じ、大きく収縮しようとする部分と、それ以外の部分との間にひずみが生じることで割れが発生してしまう場合があります。
体育館の木製床は、工場での製造工程であらかじめ乾燥され、含水率を調整して出荷されたものを現場にて施工、表面研磨・ウレタン塗装されることで、スポーツに適した性能を備え適正な日常メンテナンスを行う事で、性能は維持できるのです。
しかし、誤ったメンテナンス方法を行ってしまうと体育館木床の性能は、保たれなくなってしまいます。
事故が起きた体育館では、この日常のメンテナンス方法として、日常的な水拭き、ワックス掛けなどを行っている体育館が多く見受けられました。
水分を含んだ水拭き、ワックス掛けでの床面洗浄及び剥離作業の際に、大量の水を使用するため先に説明した通り、水分の木材の影響により床板の不具合の要因につながってしまいます。
このことから、文部科学省より原則として水拭き・ワックス掛けの禁止が通達されました。
やむを得ずワックスを使用する場合には、それに伴うフローリングへの水分の影響を最小限とする必要があります。
正しいメンテナンス方法
一般的に、フローリングの塗膜の寿命は約10年といわれております。
その間にメンテナンス方法としては、ポリウレタン樹脂塗料を再塗装したり、全面をサンダー掛けした後、ウレタン塗装するといったリフォーム方法があり、新設時の木製床の性能の維持が可能です。
この体育館専用のウレタン樹脂塗料は、各競技に適した塗料であるのはもちろんのこと、耐摩耗性にも優れた塗料なのです。
この正しいメンテナンス方法が、ライフサイクルコストの平準化・軽減につながると同時に良好なフロアコンディション、フロア延命にもなるのです。
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- ウレタン塗装, フロアコンディション, ワックス掛け, 保坂, 滑り止め