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天野裕士
【資格】木製床管理者/体育施設管理士/有機溶剤など 【仕事】床職人及び管理を行っている。公共施設の床工事を数多く手掛けてきた。【お客さまへの想い】適切なスポーツフロアメンテナンスを広めていくことに使命を感じ自身で想いを込めた小冊子を作成。 【本人より】スポーツフロアのお困りごとお任せください!!

ホームジムで床が抜けることはあるのか?

結論としては、ほぼないです。
ただし、絶対ないとは言い切れません。あくまで通常の利用で床が抜けることはないということです。マシンを置くぐらいで床が抜けることはありません。

しかし、今までに、床が抜けた、床に穴が空いたという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
ではなぜそんなことが起きたのか?
考えられることは、以下のような場合です。

・ダンベルやバーベルを落とした
・床の補強をしていない
・重い器具が一カ所にある
・器具の安全確認不足

 

そういったことさえ起きないように対策をすれば、床が抜けたり床に穴が空くようなことはないのです。
詳しく見ていきましょう。

Case.1 ダンベルやバーベルを落とした

・追い込みをかけているときに最後の1回で力つきてダンベルやバーベルを落としてしまう
・不安定な場所にダンベルを置いておき、不注意で落としてしまう
・ベンチでバランスを崩してダンベルを持ったまま床に落としてしまう

Case.2 床の補強をしていない

手が滑るなどでダンベルやバーベルを落としてしまうことはあります。重い重量のものをフローリングに落とせば穴が空くことはあります。
床のへこみだけですめばまだいいですが、何十キロという重さだとへこんだぐらいでは済まないのは想像がつきますよね。

Case.3 重い器具が一カ所にある

200kgを超えているような器具は、1箇所に集中させてしまうと床がへこむ可能性があります。重さを分散させておきましょう。

Case.4 器具の安全確認不足

・パワーラックやベンチ、マシンががたついていないか
・ネジは緩んでいないか
・定期的にメンテナンスされているか

これらは日頃から気にかける習慣をつけましょう。

床が抜けない対策の仕方

しっかりと対策をしておけばホームジムは恐るるに足らず、自分のすきな時間にトレーニングができる夢のような空間です。
安心してトレーニングに打ち込むために、床の補強をしておきましょう。

床の補強の仕方

3層構造

3層目(上):25mm又は15mmのゴムマット
2層目(中):9mmのMDFまたはコンパネ
1層目(下):20mmのゴムマット又はフィットネスマット


2層目はコンパネでも問題ありませんが、MDFの方が簡単にカットでき、側面にバリがでないのできれいな仕上がりになります。

床下工事(鋼製束)

持ち家であれば、大引きを鋼製束で補強する方法があります。ピアノなどの重量物を置く場合に用いるおなじみの方法です。専門の業者に依頼することになりますが、一番安全で効果的な方法であるといえます。

補強をするにしてもしないにしても、トレーニング器具の金属音は意外と周囲に響くものです。あまり大きな音をたてないように、できるだけ静かに器具を置くようにすることをおすすめします。

床材の選び方や補強に関する記事はこちら ⇩

ジムの床材の選び方

ホームジムの床の補強にかかる具体的な費用 【トレーニング内容別!】

床の耐荷重は?

床の耐荷重は、理論上1㎡あたり180kgです。ただ、実際にはそれに近い重量のものが家に置いてあることは珍しくありません。例えば水を入れた洗濯機や500リットル以上の冷蔵庫、ピアノや水槽、本棚などがそれにあたります。
補強してあればそれに越したことはありませんが、補強なしでも重さが分散されていれば、床にダメージを与えることはほとんどありません。

ホームジムのカビ対策

ホームジムのカビ対策ホームジムを作ると、カビが生えないか心配になりますよね。特に気密性の高いマンションなどの場合は、カビが生えやすい環境が整っています。しっかりカビ対策をしておきましょう。

対策の方法は7つあります。

・冬でも加湿器を使わない(湿度があがらないようにする)
・湿気がない時期や時間に換気をして、風通しをよくしておく
・トレーニングをするときは冷房を使う
・備長炭シートを使う
・洗濯物の部屋干しをしない(どうしてもの場合は除湿器やサーキュレータを使う)
・フローリングに結露がおきないようにする
・こまめに掃除をする

ホコリでさえカビにとっては養分。クローゼットや押し入れもそうですが、あまり掃除しないとカビが生えてしまう可能性が高くなります。

 

ホームジムを作るためのリフォームのポイントや注意点

ホームジムを作るためのリフォームのポイントや注意点防音対策

床の上にゴムマットを敷くなど防音対策をしましょう。
新築の場合は壁などにも吸音材と遮音シートを貼るなどすれば、より快適な環境でトレーニングできます。

床の補強

床の補強は必須です。

空調設備

熱中症対策という意味でエアコンは必ずつけましょう。
それ以外にも、湿度をあげないようにすればカビ対策にもなります。汗をかくので思っているより湿度が上がることを覚えておきましょう。

大家さんへ確認

大家さんへは事前にトレーニングをする旨を相談し、書面にしてもらうといいでしょう。口約束でトレーニングのことを認めてもらっていたとしても、あとで言った言わないで問題が起きたり、バーベルまで使うとは思っていなかったなどと言われれば大ごとになってしまうかもしれません。確認は念入りに。

火災保険のチェック

賃貸契約をする際に火災保険の加入は必須になっているケースが多いかと思います。あってはならないことですが、床や壁をへこませるなどしてしまった場合は、火災保険を使用することができるケースが多いです。家財の損害保障があるので、万が一の備えとしてあらかじめ補償内容と適用範囲を確認しておくことをおすすめします。

トレーニング機器のまとめ買い

一気にいろいろ買いそろえても、やってみたら使い勝手が悪く結局使わなかった、なんてことも。処分するのにも一苦労なので、じっくり検討した上で必要なものからそろえ、徐々に増やしていくのが賢明です。

解体時

引っ越し時の解体は必ず2人以上で行いましょう。組み立ては1人でできたとしても、解体時にバランスを崩して1人で無理に支えようとするとケガをする恐れがあります。

ホームジムづくりのマストアイテム

ホームジムづくりのマストアイテム

フォームを確認するために鏡はあったほうがいいですね。

ベンチ

レストをとるときなどにベンチがあると便利です。

ゴムバンド(チューブ)

マシンを使ったトレーニングと比較すると、手軽にトレーニングができるアイテムです。負荷を調整できるので微調整したり、軽い負荷で安全に使えます。

ストレッチマット

トレーニング後は必ずストレッチをしましょう。特にホームジムがあるとトレーニングの頻度が高いと思います。筋肉痛が少しでも早く良くなるようにストレッチは念入りに行いましょう。

フォームローラー

筋膜リリースに使うアイテムです。筋肉を覆う筋膜をほぐすものですが、ボディメイクやダイエットに使う人も多いです。使い始めは痛いですが、慣れるとくせになりますよね。

骨盤職人

骨盤のゆがみを整えるアイテムとして知られていますが、腰痛、股関節痛、肩痛などの軽減としても効果があります。私も愛用していますが、これを使い始めてからリハビリいらずになりました。筋肉を酷使したあとにほぐしておくと、より筋肥大の効率が上がるのでおすすめです。YouTuberのHIKAKINさんや嵐の松本潤さんが紹介してバカ売れしたため一時期入荷待ちの店も多かったようですが、待ってでも使う価値あり!類似品にはご注意を。ぜひお試しください。

ペルビス 骨盤職人

ペルビス 骨盤職人

ホームジムで失敗しないために

失敗例

・できないトレーニングがある

これはあるあるです。でも仕方がない。ジムとまったく同じ設備をそろえることは普通はできないのです。
自分のできる範囲内でホームジムを作って、あとはたまに公共のジムまたはビジターとして商業ジムに行くしかありません。その日は時間をたっぷりとって、やりたいトレーニングを全てやっていきましょう!

・刺激がない

おしゃれなトレーニングウェアを着てトレーニングをするのがすきな人や、周りのトレーニー達が刺激になる人にとっては、ホームジムでは物足りなくなる可能性があります。

・掃除とメンテナンスがめんどくさい

商業ジムの器具のメンテナンスは専門のスタッフがみてくれますが、ホームジムでは自分で定期的にメンテナンスをする、もしくは自分で専門の業者にメンテナンスを依頼する必要があります。メンテナンスを怠ってケガをしたらトレーニングどころではありません。メンテナンスも含めて楽しめるのが理想ですね。定期的にメンテナンスをするようにしましょう。

 

長続きするコツ

・環境を整える
・計画をたてる
・トレーニングする日時を決めて、ルーティンにする
・やらなくなる(サボる)理由を排除する
(例1 暑くてできない→エアコンを設置しましょう)
(例2 けがのリスク→適切なウォーミングアップとクールダウン、そして自分を追い込みすぎないこと)
(例3 めんどくさい→トレーニングは歯磨きや掃除と一緒。習慣化してしまえば自然に体が動くもの!少なくともこの記事を読んでいる人は共感できる・・・はず)
(例4 効果を感じない→筋トレは単なる筋繊維の破壊。体を変えたければ食事を管理し、十分な睡眠をとるべし)

 

自分にあった時間のパターンを決めてしまうことをおすすめします。「続ける」ことはひとつの才能ですが、習慣化してしまえば誰でも簡単に続けることができますよね。休日の朝起きてすぐに体を動かして、午後はゆっくり過ごすのもいいし、平日の夜にリフレッシュがてら運動したいという人はそれもいいでしょう。

トレーニングの時間の長さにも気を付けましょう。始めたばかりの方に特に多いですが、がんばりすぎてフラフラになるまで長時間トレーニングしてしていませんか?あまり大きな負荷をかけると長続きしないように思います。集中して長くても45~60分ぐらいにしておきましょう。レストを長くとったり、週に1回しかトレーニングできないようであれば調子をみながら長めにする分には問題ないでしょう。

モチベーションを維持しよう

ホームジムを作ってまでトレーニングしたい人は、モチベーションを維持することは簡単のようにも思えます。でもいざ、いつでもすきなときに運動できる夢のような空間を手に入れたら、意外と欲が満たされて運動をしなくなってしまうかもしれません。

自分のモチベーションをいかに維持するかが最大のポイントです。 

・目標を決める
・YouTubeやInstagramなどSNSを見る
・筋トレに適した音楽をウォーミングアップのときから聴く
・トレーニング系のSNS(おすすめはUNDER ARMORのMap My Fitness(iPhone)、Map My Fitness(Android))を利用し、世界中のトレーニーと励ましあう!
・カッコいいウェアを着たりやお気に入りのギアを使う
・自撮りをしてトレーニングのフォームや体の変化(経過)を写真で確認・比較し、成果を実感する
・月1ぐらいで公共のジムなどに行って、ジムでしかできないトレーニングをすることで筋肉に刺激を入れる
・パーソナルトレーニングを利用する

 

それでもモチベーションが上がらないときは休みましょう。やりたい気持ちがあっても、体が休息を必要としていることはあります。少しお休みして、心と体に余裕がでてきたらまた気軽に始めましょう。

まとめ

ホームジム、うちジムは初期費用はかかりますが、すでに筋トレが生活習慣となっている人にとっては非常に高い価値があるものです。時間はもちろん、長い目で見れば確実にコストがおさえられ、より豊かな人生に近づきます。健康的なだけでなく、理想の体型になれて、自己肯定感が上がり、できるビジネスパーソンに見えるとなれば筋トレをしない理由がないですよね。

通常の利用で、または対策をしていれば、床が抜けることはありません。床の補強をしっかりして、防音対策、カビ対策をし、空調を設置したらあとはトレーニングに励むだけ!継続は力なり。
この記事が少しでもあなたの役にたてば嬉しく思います。この記事で拾えていない細かい情報も、お問合せいただければ回答いたします。
最後までお読みくださりありがとうございました。皆さんの筋トレライフを心から応援しています!