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柔道場の床構造や畳の選択は、柔道の練習と試合において重要です。この記事では、柔道場の床構造や畳の種類について詳しく掘り下げ、安全性や快適性を確保するためのポイントを紹介します。選手のけがを予防しつつ、快適な練習環境を作るために何が重要なのか、一緒に考えていきましょう。
目次
柔道場の床構造を理解しよう
組床下地/鋼製床下地
柔道場の床構造は、支持脚、大引鋼、根太鋼などを組み合わせて構成され、適度な柔らかさと弾力性があります。
柔道の投げ技による体への衝撃は、人によって差はあるものの体重の数倍の力になって体に加わってきます。そのダメージを軽減できるよう、適度に柔らかく、弾力性がある床下地を使っています。床下を支える脚のことを支持脚と呼びますが、この支持脚は柔道用の特別なものを使うことで、衝撃を吸収しています。
柔道にふさわしい床構造が、安全で快適な練習環境を作り出します。
支持脚を見る機会はほぼないと思いますが、このようなものです。
三洋工業の支持脚にはコイルスプリングが巻かれています。JIS規格品なので安心してご利用いただけます。
参考:三洋工業 スリーベース
また桐井製作所のスプリングタイプの支持脚はJIS規格商品ではありませんが、スプリング1重タイプと2重タイプのものがあり、弾力感の良さが特長です。
サポートタイプ、スタンダードタイプの支持脚はJIS規格品です。
サポートタイプとスタンダードタイプのクッションゴムは4cmの厚みの大きなものが使われています。
桐井製作所の支持脚の良いところは、支持脚の接地面に1枚のプレート(開き止め金具)が入っているので荷重に対して強度があることです。接地面にはベースゴムが付いています。
参考:桐井製作所 GTフロアー
他にも大手でいうと染野製作所のジム・エースもJIS規格商品です。
激しい投げ技をかけられても、大きなけがをすることなく稽古ができるように、このような弾力性の高い床構造が必要になります。
仕上げ材
鋼製床の上にベニヤ、その上に柔道畳を敷いてあります。柔道畳については後述します。
畳の周りは畳寄せ(畳の枠)で固定します。畳寄せがあることで、激しい動きをしても動かない床ができあがります。
参考:イノコ株式会社 タタミ寄せ枠
2階床構造
2階も同じく鋼製床を使います。
1階も2階も構造は一緒ですが、高さに制限がある場合は(低すぎる場合)は施工できないこともあります。
畳の選び方を考える
柔道畳の選び方として、規格、素材、色など様々な要素があります。目的や使用頻度、用途に応じて最適な畳を選びましょう。
柔道場の畳の種類にはどんなものがある?
柔道畳の規格
柔道畳の規格には大きくわけると2種類あります。
・全日本柔道連盟公認畳
・非公認の畳
全柔連や地区柔道連盟(協会・連合会)が主催する全国大会や国体などの試合では、公認畳を使うよう決まっています。どれを選んだらいいのかわからない場合には、「全日本柔道連盟公認畳」を選びましょう。
学校内の授業や部活動などでの利用が目的であれば、公認畳でも非公認畳でも問題ありません。
柔道畳の種類
柔道畳の種類は2つあります。
・密着式
・カバー式
密着式は畳表を畳床に直接背着するため、柔道畳にシワやたるみができません。そのため主に試合で使用するのに適しています。
カバー式は畳表の交換が簡単で、消耗が激しい練習用に適しています。
密着式の方が少し価格が高くなりますが、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
その他、滑り止めあり、滑り止めなしなどがあります。
柔道畳の素材
柔道畳の素材は、畳表は塩化ビニールシート(PVC)で作られています。滑りにくく、表面は耐久性を高めるレザー加工、素足で利用するため抗菌加工されているものが多いです。間にクッションとなるフォームがあり、一番下に畳裏があります。
柔道畳の弾力性
学校の授業用としては、安全のためにクッション性の高いソフトな畳がおすすめです。繰り返しの投げ込みや幅広い練習に適しています。
上級者向けとしては、高弾力でハードな畳がおすすめです。沈み込みを抑え、スピードのある動きに対応しています。
柔道畳の色
近年のルール改正により、薄いイエロー×グリーン、イエロー×レッド、薄いブルー×レッドの組み合わせが普及してきています。新しく購入するのであれば、新ルールの畳を購入しましょう。
試合会場となる柔道場では、テレビでよく見かけるように、グリーン、イエロー、ブルー、レッドなどカラフルな色の畳が使われています。視聴者にも場内と場外がわかりやすいように色分けされています。
畳の劣化の危険性とその対策
強く踏み込んだりバーン!と投げたりした際に、畳表は少しずつ劣化していきます。畳の劣化を放置すると指の捻挫、手足に傷ができる、爪がはがれる、転倒により頭をぶつけるなど、けがをする可能性があります。定期的に点検をし、劣化している箇所は補修するようにしましょう。破損の場合は、交換や入れ替えの対応が必要です。
柔道畳は比較的経年劣化しにくいですが、使用状況や管理状況によって変わってきます。畳の耐久性やメンテナンス方法を理解し、適切な管理を行うことで、畳の寿命を延ばすことができます。
施工写真
まとめ
柔道場の床構造と畳の選択には様々な要因が影響しますが、選手の安全性とパフォーマンスを最優先に考えることが不可欠です。床構造については施工時に専門家に相談し、畳については選手が安心して練習できるものを選びましょう。
柔道を楽しむために、柔道場の設備と管理についてしっかりと理解し、安全で快適な柔道練習環境を維持しましょう。
柔道場の床の施工やメンテナンスは弊社におまかせください。お問い合わせは下のバナーからお気軽に。