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1級フローリング技能士、体育施設管理士の体育館床工事歴25年のフロアアドバイザーの霜鳥です。先日、私が施工してきた体育館床の危険ヵ所の張替え事例をご紹介します。もともとは、床の危険ヵ所を見て提案してほしいとのご相談を受け工事に至りました。もし、床の危険ヵ所を取り除きたいとお考えであれば、ぜひご覧ください。
目次
体育館の床メンテナンス事例
千葉県の体育館の床張替え事例です。
体育館床のメンテナンスは行っているでしょうか?
私たちは、昭和46年以前から体育館の工事を手掛けてきましたが、平成の中期くらいまでは新築ばかりでした。
そのため、あまりメンテナンスといったことが注目されずにいたような気がします。
この頃のメンテナンスは、今では禁止となっているワックスメンテナンスが主流でした。
ワックスや、ワックス用モップを学校で購入して生徒や先生が塗布していました。
小学校の体育館が800㎡程度ですから、清掃も入れれば、塗布に半日は掛かると思います。
それを定期的に掛けていたんですね!
もし、月に1回塗布すれば、年に12回、約6日間をワックス掛けに使っていることになります。
ワックスが、1缶18リットルで1万2000円程度、塗布できる面積が1500㎡です。
となると、1缶で2回塗れる計算になります。
年間6缶必要で、年間のワックス代が6万8000円になります。
ここに先生の人件費を入れると、1日2万円と考え、6日で12万円です。
ワックス代 | 人件費 |
6万8千円 | 12万円 |
まぁ、ざっくりこれ位は、掛かっているんですね。
先生の費用やワックスをほとんど掛けていない学校もあると思うので、全ての体育館が当てはまる訳ではありませんが・・・
それでも、メンテナンスの意識が高い学校さんは、約19万円の費用を掛けていることになります。
これ、実は、ウレタンメンテナンスの費用が2年〜3年で捻出できてしまうんです。
しかも、プロがやる訳ですから、保証もついて、現場で危険ヵ所も確認してくれて、さらに3年は新築の体育館の床表面の性能が維持できるんです。
ワックスや、滑り止め剤には、ウレタンのような性能はないですから、直ぐにすべりやすくなってしまうんです。
たぶん、先生の中には勤務されてきた中で、体育館の新築や塗装メンテナンスを行った後の体育館を使ったことがあるのではないでしょうか?
グリップ感はどうでしたか?3年以上は良好なコンディションが続いていませんでしたか?
しっかりと、維持していくのは、やはりウレタン塗装に限るんですね。
水分を使った清掃やワックス掛けはなぜいけないとされたのか?
ところで、何でワックスが禁止になったかというと、水分を、木材に掛けると、木材の内部にまで入り込んでしまいます。これにより、床が乾燥と膨張を繰り返します。
木材を繋いでいる細胞や成分が壊され、欠けやすく割れやすくなるんです。
もし、まだ水での清掃やワックス掛けを行っているのであれば、メンテナンス方法を見直す必要があります。
体育館床メンテナンス事例/フローリングの張替え
体育館の床のメンテナンスは必要不可欠です。
フロアは日常的な利用で、摩耗や傷みが生じていきます。部分的に痛んだ床は張り替える事で危険を取り除くことができます。
また、ワックスを塗り重ねてきた体育館は、黒ずんでフロアの印象が悪くなっていることがあります。ウレタンリコートすることで、明るくなり見た目を美しく保ちます。
定期的なメンテナンスで、床のコンディションを保つことができます。
体育館床の剥がし
痛んだ、フローリングを剥がします。
欠けたり割れた部分は完全に剥がさなければなりません。
この欠けた、フローリングがささくれになり、怪我をしてしまった事例があります。
そのため、放置せずに、処置をする必要があるんです。
フローリングを剥がす時に、丁寧に剥がさないと隣の床材や下地を傷つけてしまいます。
力任せに剥がした方が早い気もしますが、少しづつ剥がしていく方が、スムーズに作業が進んでいきます。
既存のフローリング材の撤去
フローリング材を剥がした後は、カットした木材が多く出ます。
鋭利なカット片や、釘が打ち込まれているフローリング材は、危険ですので対処してから柄袋などに収納しておきます。
この際、下地に凸凹や接着剤着いている場合は、調整を行います。
下地の調整
床材を剥がした後に新しい床を張る前に、下地調整をすることはとても重要です。
下地調整を行わない場合、新しい床材を張っても床面が平でなくなってしまいます。
床面に段差ができてしまうと、スポーツ時の転倒の原因になってしまいます。
そのため、床材を剥がした後には下地調整を行い、下地の平滑性を確保します。
フローリング加工
剥がした場所の寸法を測り、フローリング材を必要なサイズにカットします。
鉛筆と定規を使って、カットする部分に墨をつけ、電動丸ノコやスライド鋸で切断します。
もし、端部(張り仕舞い)のフローリングの張り方が必要な場合には、フローリングを横にカットする必要もでてきます。
小さくカットする場合には特に危険ですので、細心の注意をはかって行います。
カンナやカッターを使い少しずつ調整していくことでもサイズを合わせることができます。この際も、手袋などで充分な保護を行います。
フローリング張り
次にフローリングを貼っていきます。接着剤を下地に塗り、カットした材料をはめ込んでいきます。
仕上げにビズや釘を打ち込んで固定します。
着色/下塗り
フローリングの表面を削り出し、下塗り剤を塗ります。
色が合わない場合には、できるだけ近い色をつくり、良く混ぜ合わせます。
その後、試し塗りを行い、着色します。
着色後に、下塗りを塗っていきますが、適切な量を刷毛やローラーで塗ります。適宜乾燥時間を守りながら塗料を重ね塗りし、均等に塗布するようにします。
ウレタン中塗り
ウレタンの中塗りを行います。
ウレタンの中塗りも、下塗りと同様に均等に塗布するようにします。
コートライン部分復旧
もし、フローリングの張替えでコートラインが無くなってしまった場合、新しく張ったフローリングのコートラインを引きます。
養生を行い、引いていきます。
ウレタン仕上げ塗り
最期に、ウレタンの仕上げをします。
このウレタンは、下塗りと中塗りとは違う、仕上げ専用の塗料です。
施工完了
施工完了です。
体育館床の危険ヵ所を張替えました。
写真帳作成/提出
メンテナンスの種類よっては、こちらで写真帳を作成することもできます。
ただ、工期の厳しい中で施工を行なわなければならない時には、対応しかねます。
写真帳の作成には別途費用が掛かります。事前にご相談ください。
写真の撮影
工程写真帳を作成するためには、現場での写真撮影が必要になります。
撮影する際には、撮影ポイント、撮影角度などを決めます。
工事に必要な写真を撮影します。
また、撮影した写真は、後で写真帳を作成して提出します。
写真帳の作成
工程を写真帳に順番に並べて、工程写真帳を作成します。
写真帳の作成には、弊社のエクセルの型を使います。
説明文の追加
工程写真帳には、写真だけでなく、説明文を追加します。説明文は、写真の隣に配置します。